ものがたり

規則でがんじがらめの孤児院から抜け出した少女モモ。彼女が辿り着いたのはちいさなちいさな町でした。

その町で、これまた小さな居酒屋を営む夫婦と、その店の看板持ちが、今では、モモの一番のお友達です。

心を閉ざしていたモモにとって、初めて安らげる場所が出来たのです。

 

ところが、そこへ、灰色の衣をまとった、時間泥棒グレイッシュ達が迫って来ました。 彼らは、お金のため将来のためにと、町の人々を次々と洗脳し、豊かな時間を奪ってゆくのでした。ついに、モモはひとりぼっちになってしまいます。

 

そんなモモの時間を奪うよう命令を受けたのは、グレイッシュNO.7でした。

彼は、いつも何かに疑問を持ち、失敗ばかりを繰り返す落ちこぼれで、この仕事がうまくいかないと、女王様に消されてしまうのです。

 

「仕事って何だろう、自由って何だろう、楽しいって何だろう・・・・・・僕ってなんだろう?」

 

苦悩するNO.7に、モモは、何も言わずに微笑みかけます。いつしか、ふたりの心は通い合い、グレイワールドの城へと向かうのでした。

町の人々の時間を取り戻すため、そして、自分の時間をみつけるために・・・・・・・・・・・・

 

 

原案 / ミヒャエル・エンデ 「モモ」

ドイツの児童文学作家。ドイツ南部のガルミッシュ=パルテンキルヒェンで生まれた。父はシュールレアリスム画家のエドガー・エンデ。

日本と関わりが深く、1989年に「果てしない物語/ネバーエンディングストーリー」の翻訳者佐藤真理子と結婚している。

 

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